サウジアラビア・リヤド発, Oct. 28, 2025 (GLOBE NEWSWIRE) -- キング・ファイサル・スペシャリスト病院・研究センター (King Faisal Specialist Hospital and Research Centre、KFSHRC) は、2025年末までにサウジアラビア初となる遺伝子・細胞治療製造施設を開設すると発表した。このプロジェクトは、数千人の患者に国内で先進的治療へのアクセスを提供し、2030年までに推定80億リヤル (約20億米ドル)(約2,956億6,423万円) の医療費削減を実現し、同国におけるこの種の治療需要のおよそ9%を満たすことを目的としている。
同病院のリヤドキャンパス内に設置される新施設では、患者自身の細胞を再構成してがんと闘わせたり損傷した組織を修復したりするCAR-T細胞治療および幹細胞治療の製造が行われる予定である。 5,000平方メートルを超えるこの施設は、16のモジュラー型クリーンルームクラスターを中心に設計されており、新たな治療技術の発展に合わせて拡張や適応が可能な構造となっている。
関係者は、この複合施設がサウジアラビアにおけるバイオテクノロジー分野の野心において重要な節目となり、プレシジョンメディスンと先進的製造技術を融合させるものだと述べている。 全面稼働後は年間約2,400回分の治療製剤を製造する見込みであり、世界でも最も高度な治療法の一部を生産する同国の能力向上に寄与すると期待されている。
この施設は、医薬品製造を規定する国際的基準である適正製造基準 (GMP) に基づいて運営される。 空気ろ過からバッチ試験に至るまで、すべての工程が無菌性、安全性、一貫性を確保するために監視される。 AIシステムが品質管理を担い、モジュラー構造の設計により、技術革新の進展に応じた迅速な拡張が可能となっている。
KFSHRCは、すでにこの分野での経験を有している。 2020年以降、同院では200人を超える患者がCAR-T細胞治療を受けており、国内での製造開始より数年早く臨床実績を積み上げてきた。 新施設はこの臨床実績を基盤としつつ、サウジアラビアの科学者の育成および遺伝子・細胞治療分野の国際的専門家の招聘を目的とした、より広範な研究・教育エコシステムの発展を推進するものである。 関係者によれば、この取り組みの目標は、同王国を治療の拠点とするだけでなく、創薬および製造の中心地とすることにあるという。
リヤドで開催された今年のグローバル・ヘルス・エキシビション2025 (Global Health Exhibition 2025) では、同病院が新しい製造複合施設を、ロボット手術、遺伝子診断、拡張現実を活用した医療トレーニングの進展とともに紹介している。 この発表では、同国を代表する病院が、医療の消費から医療の創出へと転換するという国家的な取り組みとどのように歩調を合わせているかが強調されている。
KFSHRCは、2025年の世界の学術医療センタートップ250において中東・北アフリカ地域で第1位、世界で第15位にランクされている。 また、『ブランド・ファイナンス (Brand Finance』誌による2025年の調査で中東地域における最も価値ある医療ブランドとして認定され、『ニューズウィーク (Newsweek)』誌による「ワールズ・ベスト・ホスピタルズ2025 (World’s Best Hospitals 2025)」、「ベスト・スマート・ホスピタルズ2026 (Best Smart Hospitals 2026)」、「ベスト・スペシャライズド・ホスピタルズ2026 (Best Specialized Hospitals 2026)」にも選出されるなど、イノベーション主導の患者ケアにおける世界的リーダーとしての確固たるものにしている。
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