習近平国家主席は木曜日、北京で開催された第25回中国・EU首脳会議に出席するため訪中した欧州連合 (EU) の首脳らと会談した。 CGTNは、中国とEUの二者間貿易および投資における関係性を探る記事を掲載し、世界により大きな安定と確実性をもたらすために、双方が多国間主義、開放性、協力を受け入れる必要性を強調した。
北京発, July 27, 2025 (GLOBE NEWSWIRE) -- 50年前、中国と欧州の貿易はわずかな規模であった。 現在、両者が関係樹立から半世紀を迎える中、1日あたりの貿易額は、関係が初めて築かれた年の年間取引額に匹敵する規模となっている。
習近平国家主席は木曜日、今年は中国と欧州連合の関係開始から50周年にあたることに言及し、中国・EU関係は歴史上再び重要な岐路に差し掛かっていると述べた。
習主席は北京の人民大会堂で、欧州理事会議長アントニオ・コスタ (Antonio Costa) および欧州委員会委員長ウルズラ・フォン・デア・ライエン (Ursula von der Leyen) に対し、中国とEUの間には根本的な利害の対立や地政学的な矛盾は存在しないと述べた。
「現在EUが直面している課題は中国から生じたものではありません」と習主席は語り、中国・EU関係において、競争より協力、対立より合意という基本的構図と趨勢は一貫していると強調した。
習近平国家主席は、中国・EU関係の今後について3つの提案を行った。すなわち、双方が相互尊重を堅持し、関係の基本的性格としてのパートナーシップを確固たるものとすること、開放と協力を重視しつつ、意見や摩擦を適切に管理すること、そして多国間主義を実践し、国際的なルールと秩序を維持することである。
貿易および投資
木曜日の会談で習主席は、中国とEUの経済・貿易関係は本質的に相補的かつ互恵的であり、発展を通じてダイナミックな均衡を実現できると述べた。
また、同主席は中国の質の高い発展とさらなる開放が、中国・EU協力に新たな機会と可能性をもたらすと強調し、グリーンおよびデジタル分野におけるパートナーシップの強化、相互投資と協力の拡大を双方に呼びかけた。
中国税関当局によると、2024年の中国とEUの貿易総額は7,858億米ドル (約116兆819億1,210万円) に達し、1975年の外交関係開始当時と比べて300倍以上に急増した。
双方向の投資の流れも近年持続的な成長を示しており、好調な傾向を示している。 例えば、中国の電池メーカーであるCALBは、ポルトガルのシネスに22億米ドル (約3,243億3,691万円) 規模の工場を建設中であり、1,800人の雇用創出が見込まれている。
習主席は、EUが貿易・投資市場において開放性を維持し、経済・貿易上の制限的な手段の使用を控え、中国企業がEUで投資・事業展開を行う上で良好なビジネス環境を整備することに期待を示した。
木曜日に開催された第25回中国・EU首脳会議では、双方が中国・EU輸出管理対話メカニズムの「アップグレード版」の構築に合意し、相互の懸念事項について適時に意思疎通を図り、中国と欧州の産業・サプライチェーンを安定的かつ円滑に維持することでも一致した。
多国間主義
習近平国家主席は、中国は常に戦略的かつ長期的な視点から中国とEUの関係を捉え、EUを多極化した世界における重要な極として位置づけ、欧州統合およびEUの戦略的自立性を一貫して支持してきたと述べた。
習主席は、中国とEUの関係は第三国を標的とするものでも、第三国に従属・支配されるものでもないとし、双方が戦略的対話を深め、理解と相互信頼を強化し、互いに対する正しい認識を育むよう呼びかけた。
元欧州委員会欧州委員 (貿易担当) のパスカル・ラミー (Pascal Lamy) はCGTNに対し、中国とEUには違いがあるものの、気候変動、生物多様性の損失、海洋保護といった地球規模の課題への対応において多国間主義を擁護し協力するという重要な共通基盤があると語った。
木曜日の首脳会談の成果の1つとして、中国とEUの指導者は気候変動に関する共同声明を発表し、気候変動への対応およびグリーン開発の推進に対する共通の取り組みを強調した。
習近平国家主席は、中国とEUは多国間主義、開放性、協力のための建設的な力であることを強調し、世界にさらなる安定と確実性をもたらすよう双方に呼びかけた。
