ロンドン発, June 04, 2025 (GLOBE NEWSWIRE) -- TMFグループ (TMF Group) が最近発表したグローバルビジネス複雑性指数 (GBCI) は、世界のGDPの94%を占める79の法域におけるビジネス環境を分析したものである。 また、ビジネスの複雑性に関する250項目以上の指標に基づいて各法域を順位付けしており、1位が最も複雑、79位が最も簡易であるとされている。
世界でビジネスを行う上で最も複雑性が低い10の法域の中で、香港特別行政区は2年連続で4番目に当たる簡易さを維持している。 同法域は、国際企業にとって魅力的な単純かつ低水準の税制を特徴とする、好ましいビジネス環境を提供している。
ニュージーランドもまた、世界で最もビジネスがしやすい10の法域の1つに含まれており、単純な事業運営の場としての評価を維持している。 これは主に、外国投資を積極的に受け入れる政府の姿勢と、効率化された行政手続きによるものである。
一方で、本年のGBCIレポートによると、インド (第18位) におけるビジネスの複雑性は、主に近年の規制変更によって生じている。 過去1年間で、インドは透明性と説明責任の向上を目的とした多数の規制改正を導入してきた。 これらの改正は長期的には恩恵をもたらすと期待されているものの、国内で事業を展開する企業にとっては新たなコンプライアンス要件への継続的な適応が求められるなど、業務の複雑性が増す結果となっている。
今年のGBCIにおいて日本は43位にランクされており、昨年の38位から業務の複雑性が低下したことが示されている。 この複雑性の低下は、国際的な金融サービス企業に対する英語対応の強化を含む、最近の手続き簡素化や政府の取り組みに起因する部分が大きい。 これらの施策により、外国企業の事業運営が容易になり、障壁が取り除かれ、投資先としての魅力が高まっている。
シンガポールは48位にランクされ、貿易回廊における強靭性と適応力を引き続き示している。 同法域はテクノロジーおよびインフラの高度化に多大な投資を行っており、地域ハブとしての地位を強固なものにしている。
中国本土は2025年版において、ビジネスを行う上で最も複雑性が高い10の法域のうちの1つとなっている。 本レポートによれば、この複雑性は頻繁な規制変更や地域間の格差によって生じている。 これらの課題にもかかわらず、同国政府は投資誘致や貿易ロジスティクス向上のためのインフラ開発促進に向けた各種優遇策を講じ続けている。
TMFグループAPAC責任者のシャグン・クマール (Shagun Kumar) は以下のように述べている。「APAC地域では、ビジネスにおける不要な負担を軽減しようとする取り組みが、意思決定者や企業の間で広がってきています。これらの負担は、これまで開発の遅れや投資判断における複雑な評価の原因となっていました。 こうした取り組みは、地域の経済成長への原動力を解き放つことにつながっており、企業が適応し、今後もこの潜在力を活用し、APACをグローバル戦略の中核として位置づけていくことを期待しています」。
上位10位および下位10位 (1=最も複雑性が高い、79=最も複雑性が低い) | |
1. ギリシャ | 79. ケイマン諸島 |
2. フランス | 78. デンマーク |
3. メキシコ | 77. ニュージーランド |
4. トルコ | 76. 香港特別行政区 |
5. コロンビア | 75. ジャージー島 |
6. ブラジル | 74. オランダ |
7. イタリア | 73. ジャマイカ |
8. ボリビア | 72. 英領ヴァージン諸島 |
9. カザフスタン | 71. キュラソー |
10. 中国本土 | 70. チェコ共和国 |
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